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  • 執筆者の写真山口明男

「全力」で経営するとは? 稲盛和夫氏の3つの教え

経営コンサルタントの山口明男です。


今回も、稲盛和夫氏の『京セラフィロソフィ』より、大切な学びをご紹介させていただききます。



仕事で成果を上げるには3つのポイントがあることを、稲盛氏は教えてくださっています。


今回お伝えするのは、「仕事を好きになる」「土俵の真ん中で相撲を取る」「日々採算をつくる」の3点です。


あなたは「仕事が好きですか?」と質問されたら「ハイ好きです」と100%答えられますか?


なかなか難しいですね。なぜでしょうか?


「土俵の真ん中で相撲を取る」あなたは、毎日、余裕を持って仕事をされていますか? 期限に追われたり、仕事以外のことに時間を取られたりバタバタしていませんか?


「日々採算をつくる」毎日の積み重ね、1ヶ月の結果は、翌月早々にチェックし、計画通に進んでいることを確認し、差異が生じていれば、月初めに改善計画・改善行動を行っていますか?


この3点について具体的に学びましょう。



仕事を好きになる


仕事をやり遂げるためには、大変なエネルギーが必要です。そしてそのエネルギーは自分を励まし、燃え上がらせることで起こってくるのです。 そこで自分が燃える一番よい方法は、仕事を好きになることです。どんな仕事であってもそれに全力を打ち込んでやり遂げれば、大きな達成感と自信が生まれ、また次の目標へ挑戦する意欲が生まれ本当に素晴らしい仕事を成し遂げることができるのです。

「この仕事は自分の天命だ。この仕事は大好きだ」


シンプルですが、これは重要なことですよね。


「好きこそもののじょうずなれ」という言葉があります。


好きなことは熱心に行うから自然に工夫し勉強するようになるので、非常に上達も早くなることの例えです。


私は高校を卒業するとき、進学するつもりでした。


就職の準備もしないまま、卒業間際に急遽就職することを決めましたが、就職先を選ぶようなことはできず、学力もなく、何の特技もありませんでした。


どこでもいいから試験もなく、採用してくれる職場はないか? と学校にお願いし、その当時の初任給8,000円の時代に4,000円の初任給の会計事務所なら採用してもらえるということで会計事務所に就職しました。


会計事務所とは、どんなところで、どんなことをするかも分からないまま就職したのです。


「この仕事は自分の天命だ。この仕事は大好きだ」


自分自身に言い聞かせ、信じ込ませました。わたくしはもともと、単純バカなので、このことはすぐ、自分で納得し、腑に落ちました。


それまでに人生、勉強もろくにせず、自由気ままによく遊んだ人生だったので、人生で初めて自分と向き合い、


「これからは今までのような人生ではダメだ」

「これからは心を入れ替えて、真剣に働くぞ」


と覚悟を決めました。


「好きなことをするのだから、年中無休24時間、人の3倍働いて、2倍遊ぶぞ」

「その結果、最後は一人分の生涯給与は残るぞ。よし、働くぞ」


と、決意し、新しい人生がスタートしました。


その結果、63年間も好きな仕事に携わり、年中無休で喜んで働き続けられています。

仕事が好きになること。好きな仕事やり続けられていることに幸せいっぱいです。



土俵の真ん中で相撲を取る


「土俵の真ん中で相撲を取る」とは、常に土俵の真ん中を土俵だと思って、一歩も引けないという気持ちで仕事にあたるということです。 納期というものに例に取ると、お客様の納期に合わせて製品を完成させると考えるのではなく、納期の何日も前に完成日を設定し、これを土俵と考えて、渾身の力を振り絞ってその納期を守ろうとすることです。

余裕のある時に全力で事に当たる


納期の例で、お話されていますが、執筆時点の今日3月13日は確定申告の締め切りまであと2日。会計事務所に就職して63年、この時期になるとその当時が蘇ります。


期末試験が済んだ2月21日、事務所に挨拶に伺ったとき、そこに座って仕事してくださいといわれ、


「すみません、明日からにしてください」


と逃げ帰り、卒業式も済んでいない、翌日から何もわからない人間が仕事に取り掛かりました。今思えば、確定申告真っ只中で最も忙しいとき、まさに猫の手も借りたいタイミングだったで、猫の手が必要だったのですね。


しかし、期限ぎりぎりで仕事していますと、仕事ではなく作業になってしまい、お客様の大事な確定申告の税額を少しでも安くする知恵など出てきません。


確定申告の期限は2月末と自分に課して、余裕を持って全力で仕事に当たれば、お客様の納税額が少なくなる知恵がどんどん出てきます。



「3月15日は急には来ない」


その経験から今は常に、心の決め、口にもしています。


今年も、2月末までに確定申告はほぼ終わりましたが、今日も知り合いの方から確定申告の詰めで締切前日9時に社長と経理担当者で会計事務所に行き打ち合わせするとの話を聞き、びっくり。


申告期限は3月15日、まさに土俵際、この時期まで放っておく担当者、信じられません。


お客様の身になって、自分のことのように全力で仕事に取り組んでいるとは思えません。


あくまで担当している仕事として流しているのが想像できます。その結果ギリギリ、土俵際でお客様と会う。これでは決して良い仕事はできません。


「3月15日は急には来ない」。全国の会計事務所の合言葉にしていただき、土俵際で仕事をするのではなく、納税者のためになる親身な仕事をしていただきたいです。



日々採算を作る


経営というものは、月末に出てくる採算表を見て行うものではありません。


細かい数字の集積であり、毎日の売上や経費の積み上げて月次の採算表が作られるのですから、日々採算を作っているものだという意識を持って経営に当たらなければなりません。


採算表は、1人ひとりの毎日の生きざまが、累積した結果であるということを忘れてはなりません。



あなたは経営数字を見ていますか?


経営の結果は数字にしかあらわれません。


数字を見るのは楽しみですか? 嫌ですか?


先日も、ある経営者の方が数字を見るのが怖いといわれていました。なぜでしょうか?


自分が全力で仕事し、行動していれば、よい結果を早く見たいですよね。


そのためにも、月次の細かい計画が必要です。


特に売上の詳細計画、担当者、店別、売上分類別など細かい数値計画、行動計画が必要です。その数値計画をベースに行動計画を作り実践することです。売上は3ケ月先行管理することが大切です。


また、数字を見る簡単で楽しい方法を、私は勧めています。


毎月1日には、前日の預金残高をエクセルの表に入力して、1ケ月前に比べていくら増えているか。その増加金額を見てニッコリ微笑む。楽しいですよね。



月次決算は翌月10日までには作ること


稲盛氏もいわれています。試算表(稲盛様は採算表と言われています)月次決算は締め日から10日以内につくる。


前月の経営資料を早く見て、それをもとに今月の経営をして行くためには、売上も経費も月末できちんと閉め、実績結果は少なくても、翌月に入ってから、1週間以内に出せるようにしたいものです。


いくら遅れてもせいぜい10日以内のことでしょう。


先月はこうだから、今月はこういう手を打たなければならないと思ってアクションを取るのです。


早く数字を見れば、早く見た分、その月の早い時期に早く対策ができて、計画通リの経営ができる。これが基本です。


数字を把握するのは、日々の積み重ねです。


経理に王道はありません。コツコツ地道に毎日行うことです。絶対にまとめてしないことです。経理を歴史にしないでください。


貯めると、するのが億劫になり、思い出すのに時間が掛かります。


以上の3点「仕事を好きになる」「土俵の真ん中で相撲を取る」「日々採算をつくる」


当たり前で、分かっていることですよね。あとは実践あるのみです。


今している仕事を大好きになり、工夫、改善を重ね、好きな仕事を楽しく余裕を持って全力で取り組みましょう。


そうすれば、お客様に貢献でき、毎月の好成績を確認しながら、今課題のスタッフの昇給もして、皆がハッピー、会社は成長します。


明るい未来は確実ですね。



今回のポイント


  1. 仕事を好きになること。毎日好きなことをするのは楽しいですよ

  2. 土俵の真ん中で相撲を取る。期限ギリギリ、うっちゃり人生止めましょう

  3. 10日までに月次決算し、早めに改善計画、改善アクションしましょう

 

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。



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