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執筆者の写真一哉 大鹿

ゼロ・エミッションと、エコビレッジ構想で地方創生への挑戦物語

経営コンサルタントの山口明男です


今回は、いつものブログとは異なり、私のよく知っている尊敬すべき経営者、株式会社インテックス・金山昇司社長の著書『ゼロ・エミッション:産廃会社が挑む地方創生』を取り上げます。



同書を読んで、学ばせていただいたことを紹介していきます。


金山社長は現在59歳、凄腕の経営者です。


最初はお父様と一緒に事業を始められましたが、2001年にインテックスを設立。実質の創業者です。


現在従業員170名・売上35億円の会社で、現在も新しいことに貪欲に挑戦し、どんどん成長されています。


20数年でこれだけの規模の会社にされた秘話は、あなたも興味が湧きませんか?


結論ですが、同書は若い経営者、またはこれから起業を目指している方にとって、経営の最高の教科書です。ぜひ早く手に取り、学んで、実践し、あなたも素晴らしい企業経営を目指してください。


「経営者に一番必要なのは情熱」


エコビレッジ構想の実現。ビジネスとして、採算に合うか合わないかを考えていたら、こんな事業をやろうとは考えません。社会課題の解決のために計画したのです。私が未来に描くエコビレッジ構造全体で約3万坪の敷地を確保し、50億円もの予算をかけて取り組む予定です。
そのエコビレッジ構想を成就させるために経営者に一番必要なものは情熱です。二番目が協力者で。お金の優先順位は下の方なのです。エコビレッジ事業に多額の資金が必要です。その資金も緻密な戦略でも説得力のある理論でもなく、理念やビジョンを実現しようとする情熱です。情熱が協力者を増やし、協力者を得ることによってお金が集まっていくのです。

経営者に必要なものは情熱。それも採算、儲けなどという打算なしの、社会貢献を第一にした、純粋な心です。


金山社長の世のため、人のために尽くそうという純粋な気持ちは、かの稲盛和夫氏が第2電電設立時、「動機善なりや、私心なかりしか」と考えて事業をスタートした姿と重なります。


社会課題解決のための情熱が、社員、地域、金融機関まで巻き込んで進んでいる最大の要素ですね。


人は本気で動いている人には、必ず応援者が現れるといいますが、まさにお手本だと思います。


人の行動は2種類に分かれるようです。


「待機型:慎重派」と「瞬間行動型:大胆派」の2つです。


「待機型:慎重派」は、やろうと思うけど、今すぐやる時ではない、もう少し知識・力がついたらやろう。もう少しお金が溜まったらやろうというタイプ。


「瞬間行動型:大胆派」はやりたいなと思ったら、もうできるかどうか関係なくやってしまうタイプ。


この2つのタイプの結果は、瞬間行動型の人の方が先に幸せになり、成功している可能性が高いようです。


金山社長はまさに「瞬間行動型:大胆派」で損得ではなく、世のため、人のためなら即行動する人間です。


ある時、キッチンカーの話が出て、奥様に「明日買いに行こう」といわれたそうです。


私がそんな高いものをすぐ買うのですか? と尋ねると「エンジンがついていないキッチンカーなら200万円ぐらいだからすぐ買えるかな」と簡単にいいました。それが金山社長のすべて。


すなわち、損得ではなく、世のため、人のためなら即行動されるのです。


「社員は会社の事業を通してともに人生を充実させていく仲間である」


社員は会社の売上や収益を上げるために雇用する人間ではなく、会社の事業を通してともに人生を充実させていく仲間である。
私が管理職の社員に求める最大の要素は面倒見の良さと熱心さです。あくまで人柄優先です。信頼関係を築く能力や技術は後天的に磨けるものです。

本の中で永年、一緒に働いている幹部の方が


「金山昇司という男に、惹かれた私は、この会社以外には考えられなくなっていました。男のロマンを語るような人と出会ったのは人生で初めてでした。人生一度きりだから楽しく生きようぜ。と溌剌とした様子で語る金山さんに私はすっかり惚れ込んでしまったのです」


と語っている部分があります。


会社経営で最も大切で、最も難しいのが社員を使うことです。


昔の人は「人を使うのは苦を使うようなものだ」といっていますし、


稲盛和夫氏も「経営者はお寺に修行に行かなくてもよろしい。なぜなら毎日従業員を使っていることは修行をしているようなものだから」


といわれていることを聞いた覚えがあります。


人を採用する時のポイントは、人柄、人間性を見ることです。


人間性で大事なことは「素直」。素直な人は金山社長の「少年のようないつもワクワクして、夢の実現に向かって躊躇なく進んでいる」インテックスの社風に染まり、面倒見の良い、熱心な人間性が身に付き、能力、技術は自然についてくるわけです。


企業の三大使命は「収益性、社会公共性、教育性」といわれていました。


しかし最近はこの順番が逆になり、「教育性、社会公共性、収益性」になっているように感じます。


その点、金山社長は「人間的な教育という面で会社の負う役割は大きいのです」と語っています。


それで「社員は会社の売上や収益を上げるために雇用する人間ではなく、会社の事業を通してともに人生を充実させていく仲間である」この考え方で社員教育に力を入れた結果が、社員数170名という数字ではないでしょうか。


「立ちはだかる壁は成長の糧である」


人生、山あり谷ありとよくいわれますが、残念なこと、腹が立つこと、挫折したこと、失敗したことなど、どんなネガティブな出来事も必然に起こっているという意味があります。


むしろ嫌なことやピンチがあれば、この後、きっといいことが待っていると考えています。


社訓は「立ちはだかる壁は成長の糧である」だそうです。


成功している経営者は、さまざまな試練や困難を乗り越えてきた方がほとんどです。


生きていると、毎日いろんなことが起きます。起きることはすべて「必要、必然、最善」といわれます。


目の前に起きる事実は、良いことでも悪いこともありません。それを受け取る自分が「良いこと」と取るか「悪いこと」と取るかの違いだけなのです。


金山社長のいわれる、「起きることすべては必要なこと」、そこから学ぶことが最も大切ですね。


私も多くの試練を経験しました。サムシンググレート(村上和雄先生は神様をそう呼んでいます)は、必要な時に、必要な試練を与えてくださる。しかし超えられない試練は与えない、と。


試練を乗り越えた数が人間の器を大きくするのではないでしょうか。


「過去と他人は変えられない」といいますが、過去、あの時の、あの事が今の自分を創ってくれていると感謝すれば過去は宝に変わりますね。


「立ちはだかる壁は成長の糧である」というインテックス社の社訓は、まさに多くの壁を乗り越えたという現在の現れです。


まだまだこの本の素晴らしさをお知らせしたいのですが、これ以上書くと本が売れなくなって叱られます。


繁栄ノウハウ満載です、あなたも直接読んで、感じて、学んで、早く実践し素晴らしい企業経営を目指してくださいね。


今回のポイント

  1. 経営者に一番必要なのは情熱

  2. 社員は会社の事業を通してともに人生を充実させていく仲間である

  3. 立ちはだかる壁は成長の糧である


最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


今回取り上げた本はこちら。


定価1,760円



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