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執筆者の写真山口明男

今の社会の「過剰なもの」と「希少なもの」を意識しましょう

経営コンサルタントの山口明男です。


今回も前回に続き、山口周先生の『NEWTYPE ニュータイプの時代』から学んだことをご紹介します。(ダイヤモンド社刊・1,760円(税込))


2回連続して書かせていただくほど強烈な本でした。あなたもぜひ読んでみてください!



今の社会で「過剰なもの」と「希少なもの」 過剰なもの→正解。モノ。データ。利便性。説得。競争。 希少なもの→問題。意味。ストーリー。ロマン。共感。共創。
このリストを一覧すれば、結論は明白です。過剰なものがことごとく論理と理性によって生み出されているのに対し、希少なものはことごとく、直感と感性によって生み出されています。現在の世界において希少なものを生み出そうとするのであれば。直感と感性を躍動せざるを得ません。

まさに、V(不安定)U(不確実)C(不確実)A(曖昧)化で、世の中が大きく変わっている証拠ですね。


論理・理性の時代から、直観・感性の時代へ。この変化についていかないといけない、ということです。


役に立つことより意味のあること


この「過剰なものと希少なもの」6個を、常に意識して行動する必要を痛感しています。去る7月5日、「直感の行徳哲男先生」、「感性の芳村芳風先生」の講演会をさせていただいたのは時代の要請だったのだと思います。

(現在も公式LINEのメニューから講演会の動画が見られます!)


「役に立つ」と「意味がある」の2つの効用のうち、「モノ」や「利便性」が過剰になっている今は、「役に立つ」ことよりも「意味がある」ことの方に大きな価値が認められている。

私は約55年前、会計事務所の経営を始めました。その時に作った会社のキャッチフレーズは「お喜び、お役立ち、感動、提供業」という厚かましいもので、いまだにそれを使っています。


しかし今の時代、「役に立つ」ことよりも「意味がある」ことの方に大きな価値が認められる、ということを時代の変化による痛感しています。


「お客様のお役に立つ」ことを堂々と口にし、仕事をしていますが、本当にお役立ちしているのが改めて考えてみると、自己満足であったことを反省しています。


人の為に役に立つ=「人偏に為、偽り」ですね。この字を見ても人の為に「役に立つ」は偽りかも知れませんね。より「意味のある」ことをしないといけませんが、そのためにはまず自分自身を変えることが必要です。


「分からない」がすべてのはじまり


「他者」を自分を変えるきっかけにする。「容易にわかる」ことで新しい発見を失っているオールドタイプはすぐに「わかった」と言いたがる、そうすれば評価されるということを経験的に知っているからです。現在の社会では「呑み込みが早い」とか「物分りがいい」といったことを無批判に礼賛する傾向があり、オールドタイプはまさにこの偏りがあります。

本当に自分が変わり、成長するためには、安易に「分かった」と思わず、相手・他者のいっていることを傾聴し、共感、共創が必要ですね。


自分を変えるきっかけになるのは「分かった」ではなく「分からない」という謙虚な気持ちが重要であるわけです。


吉川英治先生は「我以外皆師」といわれています。


自分を変えるきっかけは「他者から学ぶ」「分からない」からのスタート。まず、「今までの自分の経験はもう古い」と考え方を白紙にして、謙虚に、素直になり、相手を尊敬して、じっくり相手の考え、今困っていること、これからどうしたいのかを、じっくり傾聴することですね。


先日、土曜日の午後、売上が伸び悩み、経営改善が必要なお客様のところで、経営改善の会議に行きました。この一年間、細かい経営計画を作成し、経営努力をしていただきましたが、売上は伸びず、かなり厳しい状況です。


抜本的な改善が必要で、社長をはじめ、私、若い担当者、遠方のためZoomで参加の方、という4人で会議を行いました。


私の意見は明快でした。「採算の悪い部門からの撤退、それに伴う人員の削減」で赤字の減少、血の出る昔ながらの切り捨て御免のオールドタイプの対策です。


一方、若いお二人の意見は、新規顧客、それも現在の「BtoCからBtoB」で新規販売先の開拓、それも一業種だけではなく、複数の業種に商品を扱っていただくこと。


この方法は、血を流すのではなく、汗を流して、開拓し、皆を幸せにすることにつながります。自分は分かっているつもりから、謙虚に皆様の意見を聞いた結果、素晴らしい改善案がまとまりました。


テイカーからギバーへ


競争から共創へ、シェアし、ギブする人は最終的な利得が大きくなる。 ティカーはブラックホールのように、周囲の人々からエネルギーを吸い取っていました。一方ギバーは、まるで太陽のように周囲の人々にエネルギーを注入しているのです。ギバーは活躍の成果を独り占めすることなく、積極的に他者を応援しなく仲間が活躍できる機会を作っています。

やるからには、頑張って、人には負けず、勝って儲けるぞという意識で仕事をしてきました。


私の行動は、無意識に頑張って人に勝つというもので、つい自分中心に考えて行動してしまいます。


「モノ」「競争」が過剰な今は、それがだめになり、「与えるものが受けるもの、出したものが返ってくる。幸せとは集めた量に比例せず、与えた量に比例する」「あげる手がもらう手」良い言葉がたくさんありますね。与える、出す、上げるが先ですね。真理は、周りに与え続け、その結果、自分に返ってくる、時間かかればそれも複利で大きくなって返ってくる。

会社経営もそうですね。会社が小規模のときには、個人に報酬は少ししか払えません。


先に会社を大きくすれば、報酬もしっかり支払えます。会社という器が大きくなれば、中の役員、社員も器に比例して大きくなります。


原理は同じですね。まず先に与える、会社を大きくすること。競争から共創の時代、ティカーからギバーへの進歩が大切です。


エリートがアントレプレナーに負ける理由


「命令を受けたエリート」VS「好奇心に突き動かされたアマチュア」でエリートが負ける理由はモチベーションが違うからです。 その有名でかつドラマチックな出来事は20世紀の初頭の南極探検におけるロワール・アムンゼンとロバート・スコットの極致探検の出来事です。 さて、このレースの結果は皆様もご存知の通り圧倒的大差でアムンゼンの勝利に終わりましたね。 スコットの「上司から与えられた、命令を完遂して評価されたい」という承認欲求に、突き動かされていたのに対して、アムンゼンは極めて内発的なモチベーションによって突き動かされていた。「上司からの命令で動くエリート」と「内発的動機に躍動されるアマチュア」対決の構図。「上司の命令で動くエリート」が「好奇心に突き動かされたアマチュア」に完敗する結果になっています

この話、勇気をいただきました。エリートでない私は良い意味での欲、ヤル気はいっぱいです。「命令や上司からの指示で動く人」とは違うぞ。その気持ちはいつも持っています。


よく研修に行きましたが、「研修に使った金額の10倍の粗利益をその研修から稼ぐぞ」と気合を入れて学びました。


研修に来ている方で、そばで見ていると上司から行けと命令されて受講させられているのがありありとわかる姿よく見受けますが、行かせた上司が気の毒になる姿を見受けました。


言葉でも「サラリーマン根性」VS「経営者魂」というものがありますよね、同じ時間、同じ命を使うのなら、アムンゼンのような内発的動機に駆動される人生を送りましょう。


今回のポイント


  1. 「役に立つ」ことよりも「意味がある」に価値を置きましょう

  2. 競争から共創の時代、ティカーからギバーの時代です

  3. 好奇心に突き動かされた内発的動機で毎日を楽しみましょう


最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


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