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執筆者の写真山口明男

スポーツマンシップは現代を生きる人々の人間力の土台です

経営コンサルタントの山口明男です。


今回は約一ケ月前、8月23日に夏の甲子園、第105回全国高等学校野球選手権大会で

107年ぶり・2回目の優勝に導かれた、慶応義塾高校野球部監督/慶応義塾幼稚舎教諭・

森林貴彦監督。


その著書『Thinking Baseball―慶応義塾高校が目指す:野球を通じて引き出す価値』から学んだことをお伝えします。



優勝後のインタビューで


「今日の優勝が、これからの高校野球を変えるきっかけになればいいと思います」


という談話を聞き、素晴らしい監督だと感じていました。


それ以前にも、今、中学生の選手が森林監督の本を読んで、慶應義塾高校の野球部に入学を志す選手が多いという話を聞いており、どんな魅力的な、監督・先生だろうと早く著書を読みたかったのですが、優勝直後はなかなか本が手に入りませんでした。


今回、ようやく目にして、人間力の土台になる学びをしました。


スポーツマンシップから学ぶ人間力とは、ズバリ「尊重」「勇気」「覚悟」の3つです。


絶えずインプットをして学び続けるべし


1973年生まれの50歳。慶応義塾高校野球部監督と慶応義塾幼稚舎で小学校の教員という、二刀流の珍しい方です。大学卒業後、3年間NTTで法人営業の担当をされた経験の持ち主でもあり、それが現在の高校野球の監督業につながっているようです。


森林貴彦監督は著書で次のように語っています。


教育は指導者側が上にたって子供たちを教えることを言うことになりますが、共育は指導者も選手と一緒になって育っていくことを意味します。私自身、自分の成長に興味があり、自分がどれだけ成長できているか、すごく意識しています。自分の成長のために他のスポーツの指導者と話をしたり、様々な本を読んだりして、絶えずインプットを試みています。高校野球の一監督というよりも、グローバル企業の社長のような視野を持つことが大切です。
監督業をしていますが、もっともっと学ぶ姿勢を持たなければいけないと感じています。野球に関するあらゆる分野において、研究がどんどん進んでいるので、これまでインプットしたものだけでは勝負になりません。

森林監督は野球部の監督と小学校の教員をされていますが、広い視野を持ち、常に学ぶ姿勢、を持ち続けられています。


とかく学生時代によく勉強した頭のいい方は、卒業後はあまり勉強されない方が多い気がします。


あらゆる分野、特にDX、AIの分野はどんどん進化していますね。


おそらく学生時代に学んだことは古い情報で、今は通用しないものが大半ではないでしょうか。いろんな事件が多く起きていますが、これも古い考え方、習慣が引き起こしているのではないかと思われます。


常に新しい情報に接し、成長を目指して学ぶ姿勢が大切ですね。ChatGPTをはじめ世の中の環境はどんどん変わっています。ダーウィンの法則は「強い者、賢い者が生き残ったのではない、より環境に適応したものが生き残ったのだ」です。


常に謙虚で、成長意欲を持ち、学び続け、変化に対応していくことです。その森林監督の姿勢が今回の優勝に導いた大きな要因ではないでしょうか。


自分の本業以外の仕事現場を知ったり、体験していただくことの必要性を今回の監督の本からも痛感しました。視野を広く持って、学び続けることが大切ですね。


私たち企業経営者も、世の中が大きく変わっている今、過去の実積、経験にとらわれず、謙虚な姿勢で新しいことに触れ、取り入れ、挑戦していく必要があります。


また、親御さんや学校による教育が十分ではない状況を考慮すれば、社員教育が企業の最も重要な仕事と位置づけて会社全体で学び成長することが重要ですね。


それには本書のテーマとなっているスポーツマンシップを皆で身に着けることがカギになると思います。


「尊重」「勇気」「覚悟」


スポーツマンシップとは「尊重」「勇気」「覚悟」の3つの要素で構成されています。尊重とは仲間対戦相手審判、ルールを尊重すること。 勇気とは失敗を恐れずに挑戦すること。覚悟とは最後まで全力を尽くして、どんな結果も受け入れること。


スポーツマンシップ。いい言葉ですね。これはスポーツをしている人だけでなく、現代を生きる人々の人間力の土台というようなイメージでもとらえています。


スポーツマンだけでなく人間力の土台、人生で大事なことですね。


「尊重」あなたは、誰を「尊重」していますか。


私は直ぐに誰を尊重していますかと問われてもなかなか思い出せません。


ということは「尊重」することをあまり意識していないのですね。ダメですね。


人間関係を良くするポイントは「尊重」ではないでしょうか。人間関係は自分と相手、相手を尊敬する。話をしている時に相手を尊重していると、その方の話を傾聴し、人間関係は良くなりますよね。


「勇気」なにごとをするときも、最も必要なのは、勇気を持って行うことです。


心配して物事に当たると、心配しているようになり、「勇気」自信を持ってすれば良い結果になります。自信の基礎は勇気ではないでしょうか。


行動を起こすときは勇気凛々、自信を持って当たれば成功も違いなし。


「覚悟」いったん行動をしてしまえば、後は神のみぞ知る。「勇気をもって、全力で事に当たれば成功間違いなし」。


時々、心配している方と話します。「大丈夫、お金で済むことだ。命まで取られない、最悪、命取られても一度で済みますよ」「山よりデッカイ獅子は出ません」無責任でしょうか。覚悟をもって行動すれば大丈夫、敵なしですよね。


ティーチングではなくコーチング


森林監督は指導者を志し、筑波大学大学院でコーチングを学ばれ、そのエキスを紹介してくださっています。


コーチングの要は選手への質問です。お互いにディスカッションをしながら答えにたどり着くという意味では、双方向のコミュニケーションが重要であり、それこそがコーチングです。最終的には選手自身に気付かせたり、その選手が努力を始めるように持って行く。こちらが答えを与えるのではなく、ほんとうの答えは本人の中にあり、それに気付かせてあげるのがコーチングの基本的考えではないかと私は解釈しています。それに対してティーチングは「答えはこうだから、こうしなさい」とこちらが持っている答えを与える方法です。

あなたは仕事をするとき、子供の教育をするとき、コーチング、ティーチングを意識して

教えたり、話したりしていますか?


私は子育て・孫育てではコーチングができていたのではないかと思いますが、仕事ではティーチングをしていたように思います。


子育て・孫育てでは、私は子供時代、学生時代勉強が嫌で勉強もしてなく、学歴もなく、子供や孫に教えられる人間でなかったことが幸いしてティーチングはしていません。


娘の成績が悪いときは、「親が馬鹿でごめんなさい。お金で行ける学校があれば好きなところへ行ってください」と謝っていました。


孫も「子供は神からの預かり者、自分の者ではない」と心して「ああしろ、こうしろ」は言わず本人の好きなようにさせ、できることはすべて応援してきました。


しかし仕事になると、長年仕事をして少し仕事に対して自信ができた事で、社員に対して、自分の思った通りにしてほしいと傾向が強く、ティーチングをしてしまっていたことを今は、強く反省しています。


コーチングの大事な点は、まずは自分に余裕をもって、まさに「相手を尊重」し「傾聴して」「相手の成長を願い」ともに考え、ともに話し合い、成長していくことが大切ですね。


時代はどんどん進んでいって、昔学んだ知識は陳腐化して役に立っていないことに気が付いていない方が多いのではないでしょうか? その対策は、若い方から学ぶことです。


今の若い方はがむしゃらではなく、優しく、ソフトに対応される姿に感心します。


昔は「今の若いものは」と悪い例に使われていましたが、最近は「今の若いものは」素晴らですねに変わりましたね。


大谷翔平選手、将棋の長谷川聡太さん、車いすテニスの小田凱人選手など若い方がどんどん世界に羽ばたいています。


これからは、昔学んだ知識・知恵ではなく、若い方を尊敬し、しっかりコミュニケーションを取り、考えを聴かせていただいて、若い新しい知恵、エネルギーをいただき、共に成長していくことが必須です。


名言があります。


「老いては子に従え」


「若い方から学び従う時代」が到来しました。平成元年生まれの方がもう34歳ですね。昭和は遠くなりにけり。


コンサルタントという仕事柄、今もお客様から、いろいろ相談事、悩み事の相談を受けますが、結論、答えはお客様自身が持たれているケースがほとんどです。


相手の話を真摯に聴き、深く理解し、適切な質問をして、気づいていただくことですね。

コーチングで本人に気づいていただくことですね。


あなたもコーチングを大切にしてください。


今回のポイント


  1. 常に視野広く、学ぶ、姿勢を持ち続けましょう

  2. スポーツマンシップが人間力の土台です。

  3. チィーチングではなくコーチングでともに成長しましょう


最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


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