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今こそ、学び、鍛え、危機に備える、チャンスです。「備えあれば憂いなし」

執筆者の写真: 山口明男山口明男


経営コンサルタントの山口明男です。


熱中症警戒アラートが出る毎日、株価・円相場の乱高下、それに伴う借入金の金利上昇、原材料費の高騰での粗利益の低下、南海トラフ地震情報、世の中騒がしいですね。


あなたはどのように感じ、考えていますか?


終戦直後に子供時代を経験している私、あまり心配はしていません。この騒がしい時こそ、学び、自分を鍛える、最高の時ではないでしょうか。


成長とは、変化に挑戦し、それを乗り越えていくことです。


それには、大東亜戦争は石油のために始まったと言われ、戦前戦後の石油業界を生き抜いた、出光佐三様(本では国岡鐵造)の生き様が学べる、百田尚樹著『海賊と呼ばれた男』。激変の今こそ、危機に対する学び、自分を鍛える最高の教科書です。


今回からは、百田尚樹著『海賊と呼ばれた男(上)』を読んでの学びを紹介します。


この本を読むきっかけになったのは、株式会社イタミアートの伊丹一晃社長の影響です。4月8日に東証市場に上場された同社、その成功要因のひとつが、『海賊と呼ばれた男(上)(下)」を読まれたこととお聞きし、早速購入し、読んでいます。


本書は出光佐三氏の実話を、百田尚樹様が文庫本にしたものです。危機に備えるためにぜひ、読んでください。


また経営者の皆様には、上場とまでいかなくても、素晴らしい経営をするための教科書、間違いなしです。また明治時代の終わり頃からの日本の近代史、日本が戦争を始めた経緯、私、昭和17年生まれ、学校で教わらなかったいろんなことを学ばせていただきました。


ここからは本書を引用しながら、私なりに重要だと感じた点を具体的にお伝えします。



腹の座った人間であれ

 

戦争が終わった2日後の朝、本社に残った60名の社員の前で、国岡鐵造は(この本で主人公、出光佐三氏の名前)


日本には三千年の歴史がある。戦争に負けたからといって、大国民の誇りを失ってはならない。すべてを失おうとも。 日本人がいるかぎり、この国は必ずや再び立ち上がる日が来る。 昨日まで。日本人は戦う国民であったが、今日からは平和を愛する国民になる。 しかしこれが日本の真の姿である。これこそ大国民の襟度である。 日本は必ずや再び立ち上がる。世界は再び驚倒するであろう。 しかし、「その道は、死に勝る苦しみと覚悟せよ」。

終戦直後、社員に向けてこのようなことが言えるトップ、出光佐三(いでみつさぞう)様の人物像は、愚直にして華麗、冷徹にして情熱的、闘争本能に溢れながら滋味溢れる、波乱万丈な人生を歩んだ方です。


出光佐三様、松下幸之助様、本田総一郎様、このような方がいたから、あの終戦直後、廃墟となり、夢も、希望もなくなった時に、立ち上がれて今の日本があるのです。


それに比べ今、政治の現状、昨今の株価・円相場の乱高下、物価の高騰等、そのうえ、南海トラフ、世界に目を移せば、中東情勢も一段と悪化する恐れがあり、これからの先行き、将来が明るく、希望が持てる状況とは言い難い現状です。


今の日本に、迫力のある指導者がいなくなったのはなぜでしょうか?


80年間、鉄の雨も降ることなく、多少の災害はありますが、平和な日本、ありがたいですが、平和ボケしているのではないでしょうか。この平和な今こそ、平和に、感謝しながら、学び直す、良い機会ではないでしょうか。


何が起きてもビクビクしない腹の座った人間創り、それには、常に危機意識、問題意識を持ち、どのようなことが起きても、家族、社員、お客様、地域の方、日本国民を守る、人間力を身に着けておくことが必要です。


そのことを具体的に教えてくれているのが『海賊と呼ばれた男』この本です。


これからもっともっと、勉強し、何事も、信念を持って、どんどん挑戦し、行動して、成功も、失敗も経験し、それをベースに人間の器を大きくし、腹の座った人間になって、この主人公のような、国に貢献できる人間に近づくことが、私たちの歩む道です。

 

日本人がいるかぎり、日本が滅ぶはずはない。 すべては己と己が守るべき家族のための戦いだ。 死ぬ気で立ち向かえば、必ず日本は再び立ち上がれるはずだ。

日本人、世界に誇れますね。今回のパリ・オリンピックでも、最後の最後まで、あきらめず、逆転で金メダルを獲得されました。この姿は多くのものを教えてくれています。


もちろん、日頃の練習、努力、研鑽の賜物ですが、最後は自分のためではなく、チームの全員のため、今まで支えてくれている家族のために命懸けで、頑張れば、日頃の努力を見ている、天、神様までもが、不思議な力で後押し、背中を押してくれるのです。


日頃の仕事も、常日頃の生き様も、自分のためではなく、仲間のため、家族のため、地域、国のために死ぬ気で立ち向かっていれば、必ずや、いざというときに天が助けてくれる生き方をしておく必要性を痛感します。


日本人としての誇りを持って、人事を尽くして、天命を待つ。



本当の世のため人のためとは


金儲けが一番という思想は許しがたい。 黄金の奴隷にはなりたくない。黄金の奴隷たる勿れ。 生産者と消費者を結びつける役割を持つ商人の存在が一層大きくなってくる。 これこそ世のため人のためになる仕事ではないか? 自分の身命使命はこれだと確信した。

金儲けが一番、これは順番が違います。金儲けは結果で最後です。


とかく日本人は、金儲けというと、悪いこと、汚いことのように思われ、言われますがなぜでしょうか?


日本は武士の時代、「士、農、工、商」という言葉があり、武士が一番、次が農業、三番目が物を作る工業、最後が商売する商業という順番の名残りが、商業、商売、金儲けが悪者になったのではないでしょうか。


確かに、金の亡者、金の奴隷は、間違っていますが、正しい経済活動、世のため、人のためにお役立ちし、喜んでいただいた結果のお金は美しく、正しいお金です。


私は、仕事先が、医療、介護の業種が多く、その業界では、売上、利益という言葉は、歓迎された言葉ではありませんが、良い医療、良い介護サービスを提供するためには、適正な利益とその結果の資金がなければ、良い経営、正しい仕事、良いサービスは提供できません。


世のため、人のためになる仕事して、適正な利益を出して、そのお金を世のため、人のために、お役立ちに使うことが我々の使命です。


 

「一生懸命働くこと」「質素であること」「人のために尽くすこと」3つの柱


この3本柱、よく聞く言葉、良く知っていることです。

しかし、この分かり切ったこと、簡単なこと、あなたは実践できていますか。


*「一生懸命働く」

「一生懸命働く、命懸けで働く」本の中ではこのように紹介されています。


国岡商店は誰もがしないと断った、燃料タンクの底の泥の中に、わずかな油を浚い出す困難な仕事をした。 困難な仕事だからやり甲斐もある、よそがやれないと尻込みする仕事だからこそうちがやる。

これこそがまさに、一生懸命働くという神髄です。


*「質素であること」

皆様、最初は質素です。しかし、一度裕福になり、生活レベルを上げると、質素を忘れてしまいます。


今の時代、「贅沢は敵です」から「贅沢は素敵です」に変わりかけていますが、先の見えない今、「初心忘れるべからず」、質素倹約心掛けたいですね。少し古いですか。


*「人様のために尽くすこと」

人様のために尽くす。お客様の要望にお応えする。このことは人生・経営の基本ですね。


しかし、人様のためと一口に言いますが、イ(にんべん)に、為(ため)と書くと「偽り」ですね。


人様のためにと言いながら、結局は、自分のためにしていることはありませんか。


まず相手の話をしっかり傾聴して、相手の方の気持ちを十分理解し、お客様に寄り沿って差し上げることが、「人様のために尽くすこと」ことです。



今回のポイント

 

  1. 危機感一杯の今こそ、危機に対する学び、自分を鍛える最高のチャンスです

  2. 困難な仕事、よそがやれないと尻込みする仕事こそ、やりがいのある仕事だ

  3. 「一生懸命働くこと」「質素であること」「人のために尽くすこと」3つの柱です

 

 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

(追伸)

私に『海賊と呼ばれた男』の素晴らしさを教えてくれた株式会社イタミアート、伊丹一晃社長の特別講演会が8月26日下記の通り開催されます。


伊丹一晃社長から、直々に素晴らしいお話が伺えます。ぜひ、ご参加ください。

 

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