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執筆者の写真山口明男

恩送り(おんくり) 私たちは何を受け継ぎ何のために生きるのか



経営コンサルタントの山口明男です。

前回まで「成功した経営者の31の共通点」と題して5回にわたりお届けして参りました。


今回からは、いろいろな本を読んで学び、学んだこと、感じたことをお伝えします。


最近、いろいろな本が、私の周りに届きます。長い間、お付き合いしている先生から久しぶりの出版された本、現在いろいろご指導いただいている先生の待ちに待った待望の本、ネットで飛びついた本、成功された経営者お勧めの本、新幹線中で出会った本など不思議なぐらい、読みたい本、読まなければならない本が私を襲ってきます。


私は、もともと、最高の学びは本からの学びだと信じています。月5冊、読んでも本代は1万円弱、安くて、最も効果のある学びが読書だと断言できます。


今回はS・Yワークス代表の佐藤芳直先生の著書恩送り(おんくり)私たちの使命を読ませていただきました。私と佐藤芳直先生は不思議なご縁で、永く学ばせて頂いている私の目標の先生です。



日本は素晴らしい国である


佐藤先生は1981年早稲田大学卒業、株式会社日本マーケティングセンター(現 株式会社船井総研)に入社、2006年、株式会社S・Yワークスを創業されています。


1981年は私の人生の転機、経営計画をスタートした年、また佐藤先生のお父様は、仙台で会計事務所をされていました。また、私は、船井総研時代から先生の3枚組CDを何度も購入し聞かせていただき、不思議なご縁で永い間、学ばせていただいています。


この本は、私たちの日本は2680年以上の歴史のある、素晴らしい国であると教えてくれています。


世界最大規模の調査会社 アンホルト・イプソス社が15年以上にわたって発表している年次調査「アンホルトイプソス国家ブランド指数」で日本が世界第1位になっているのです。


具体的には


  • 対外純資産32年間世界第1位

  • ノーベル賞受賞者数、21世紀世界第3位

  • ミシュラン獲得星数、断突の世界第1位(東京)

  • コロナ後行きたい国ランキング第1~2位

  • 平均寿命女性第1位、男性第2位

  • 「国家ブランド指数」世界第1位


この数字を見て、あなたは、どう思われますか。


私は、日本は多面的に見て素晴らしい国なのだと改めて感心しています。


森林に覆われ、清冽な水が豊かに流れ、山の恵み。河川の豊富な食糧資源にあふれた島国。


四季の巡りのなかに、美しい自然とともに暮らす環境、そして日本は多くの国の人々にとって愛すべき対象になっているのです。それは日本社会への信頼を背景にしています。


「社会の安全・治安」カテゴリーでは、フィンランドについて第2位です。安心できる国です。


私たちは、このような素晴らしい国を受け継いでいます。


受け継いだこの国、この時をさらに磨き、子孫へ手渡す恩送りの責任があります。授けられた命を未来へ未来へと継承して行く責任。それこそ真の命の目的があると思うのです。


私たちは、この受け取った今を、さらにより良くして次の世代に手渡したい。その思いが「恩送り」です。


そのための日頃の心構え、考え方、行動を佐藤先生の本『恩送り 私たちの使命』は教えてくれています。


ここからは本書を引用しながら、私なりに重要だと感じた点を具体的にお伝えします。



情によって結びつく社会日本


何千年、 1万年を超える定住社会で、度重なる災害を耐えてきた日本は、美しい自然に包まれた国で、その美しい国土が牙をむく。 そんな時は、自然を怨むこともなく、助け合い、思い合い、励まし合ってきた。 その遺伝子の中に、「誰かが先、自分が後」という「情」が刻まれてきたのだ。 誰かが悲しんでいればいと私も悲しい。誰かが嬉しいと私も嬉しい。 誰かを思い、助け合い、励まし合う。分かち合い、苦しさを共にし、弱き者を救おうとする。安定的な定住社会は「情」、「みんな仲良く、争わず」が日本人の素養です。

これから、AI社会がどんどん進めば、非常に重要になるのが、「情」です。


日本人特有の「情」、自分のことより、ほかの誰か助けてほしい。3.11の震災の時、救助隊の人が助けに行くと、「この先の人を先に救助してあげて下さい」という話がありました。


また「みんな仲良く、争わず」これも、家族、会社では当たり前のことで、大切なことですね。この当たり前がなかなか、出来ていない状況を目にします。


家庭の幸せ、企業の繁栄には、特に大切です。チームワークの原点です。日本人はチームプレイが得意なのはそのDNAがあるからではないでしょうか。


経営の真の目的は永続にあります。それには、みんな仲良く、争わず。その結果、日本には老舗企業が多いのです。



人間は誰かの役に立つことを喜びとし、役立つ自分を発見し、さらに成長する


働くという言葉の語源は、傍を楽にするということです。それはそばに居る誰かの役に立つということです。 人間の役割とは、働くということを通じて、誰かの喜びになり、誰かの助けとなり、誰かの良い記憶になることです。

私は、会計事務所で人生をスタートした時、経営者にとって難解で分かり難い、しかし最も重要な数字を如何にわかり易く、見てもらえるかに全力を注ぎました。


経営の結果が全て現れる数字を見やすく分かりやすく、ビジュアルで目に見えるものにして、経営者の方に見ていただきました。


また、経営の現状把握にも力を入れて、後から結果を見る、死亡診断書から先に計画を作成し、毎月、現状が把握できるシステムでお役立ちし、喜んでいただきました。


また、スタッフの人財育成も、机上の学びだけでなく、厳しい仕事の現場で働いて成長していただきました。働くことは素晴らしいことです。



お天道様が見ているよ。お天道様とは何でしょうか?


どんな時も私たちを慈しみ、光を投げかけてくれる存在。温もりと慈雨、時には寒さや大嵐で私たちに何かを教えてくれる存在です。何より、あらゆるいのちの源です。誰に対しても例外なくその恩恵は行き渡ります。 見ているとは見張っているとの意味ではありません。「応援してくれている」のです。そこには私たちの国を造ってくれた祖先も含まれていると思います。

今は、ほとんど聞かれなくなりましたが、子供の頃、おふくろから、よく聞かされていました。「お天道様が見ているよ。お天道様に恥じない生き方をしなさいよ」と。


その頃、お天道様は怖い方と思っていましたが、佐藤先生の言われる、見張っている方ではなく、応援してくれる方だと思えば有難い方です。


私、ゴルフ、旅行、いろんな行事の時、晴れの天気が多いです。皆様から「晴れ男」と言われること多いです。


私は、お天道様が応援してくれている、お天道様が味方についてくれていると思っています。これぐらい心強いことはありません。


しかし大事なことは、常日頃、お天道様に恥じない行動、生き方をしているか自問自答しています。


あなたはお天道様に恥じない行動や生き方ができていると自信を持って言えますか?



今回のポイント


  1. 「情」、「みんな仲良く、争わず」が日本人の素養です

  2. 人間の役割は、働くということを通じて、誰かの良い記憶になることです

  3. お天道様が見ています。いつもお応援してくれています


最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


追伸:この本『恩送り 私たちの使命』は径書房から2024年6月18日第1刷発行

今回、本の一部しか紹介できていません。是非お買い求めいただき、お読みください。

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